【肩関節周囲炎】治療方法や原因を詳しく解説! | よろずや接骨院宮前平院
2023/08/03
肩関節周囲炎は、肩の痛みにより関節に可動域の制限を生じる病気であり、日常生活にも多大な影響を与えます。ケガなどのきっかけがなくても、罹患する方も少なくはありません。肩関節周囲炎は早期から強い痛みが出現することもあり、適切な治療が必要ですが、何をすればいいのか・どこに行けば良いのか迷ってしまうと思います。
そこで、今回は肩関節周囲炎について、よろずや接骨院宮前平院が詳しく解説します。
また、肩関節周囲炎の治療は病変部位、拘縮の有無、疼痛・可動域制限の原因となる軟部組織の状態、症状の強さなど、それぞれに応じて行うことが求められ、きちんとした技術や知識が求められます。ぜひ、確かな知識や技術を持った接骨院を選んで、治療を受けましょう。
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目次
肩関節周囲炎の概要
肩関節周囲炎とは、肩周囲の軟部組織(筋肉・靭帯・関節包・滑液包など)の炎症を指し、普段の生活に支障をきたすほど痛みが強くなることが多くあります。そのため、些細な日常生活動作の中でも肩を動かすことが難しくなり、仕事や家事などを行う上でも不便なことも増え、スムーズな生活が困難になります。
肩関節周囲炎は、一般的に肩関節の可動域制限の要因によって病期を
1、疼痛や筋攣縮による「freezing phase」
2、①に加えて、炎症の遷延による筋肉の短縮、靭帯・関節包等の線維化や癒着、瘢痕化といった器質的変化に基づく関節拘縮による「frozen phase」
3、回復段階 の「thawing phase」
に分類されています。
好発年齢に関する報告では、40~70代に発症する症例が少なくても8割以上ですが、範囲が広いため50代以外だからと言って50肩(肩関節周囲炎)を否定することは難しそうです。可動域制限で見ても、制限を有している症例の約3割ほどを腱板周囲病変が占めているため、その可能性も留意する必要があります。
肩関節周囲炎の原因
高齢化やストレス、肩関節各部位への過剰な負荷・急激な運動、運動不足による筋力低下、姿勢の悪化・長時間の同姿勢に伴う血流不全、動作の協調性低下など、原因は多岐にわたるとされ、明確に断言されていません。また、糖尿病(特にインシュリン依存型)や甲状腺疾患、血中脂質高値、自己免疫性疾患などの持病があることも、肩関節周囲炎を発症しやすい要因とされているため、代謝・内分泌・血液内科系の関与もみられます。外科的要因や中枢神経系の関与も挙げられますが、肩関節術後以外はガイドラインで推奨グレードは低いとされています。
肩関節周囲炎の症状
主な症状は、自然経過として疼痛が先行して生じ、その後肩の可動域制限が進行する過程が標準的となります。他にも、しびれ感や肩周囲の圧痛や腫れが出現することもあります。
肩関節周囲炎の症例における圧痛は、烏口突起と呼ばれる、肩甲骨の一部に顕著であるとされています。この圧痛所見は、肩関節周囲炎の存在を疑うのに有用であると考えられますが、病態などと直接関係する所見なのか、それとも二次的なものなのかは明らかにはなっていません。
また、肩関節周囲炎の症例では、患側の肩関節周囲に皮膚温の分布異常があるとされており、健常者より皮膚温が低下する傾向があります。これは、肩関節周囲炎の症例で報告される交感神経の作用低下や血流障害などと関連している可能性もあります。
肩関節周囲炎は自然治癒する!?
「肩関節周囲炎の原因」「肩関節周囲炎の症状」で書いたように、肩関節周囲炎の症状や原因には様々なものがあり、患者さん1人1人によって対応すべきことが異なります。
肩関節周囲炎は症状が軽度の場合、安静にしているだけでも自然に寛解する疾患と考えられています。多くの文献では12~42ヶ月ほど改善に要するとされています。
しかし、複数のリスクファクターが重なったり、適切な治療をせずに正常な治癒過程から逸脱するような状態が続く場合などは、症状が重症化したり、治癒が遷延化することが多くなります。特に初めて肩に痛みが生じ、対応策がわからない場合や症状を強く感じる場合は、整形外科や接骨院での検査やリハビリが必要です。
肩関節周囲炎の検査方法
肩関節周囲の痛みが出ている場合、画像検査や病理検査はおもに腱板断裂や石灰沈着性腱板炎など類似した症状を示す疾患や腫瘍との鑑別に使用されます。
関節鏡や病理検査は、関節内で生じている組織構造上の病態を知るのに有用な検査であり、滑膜炎の存在や癒着など、本当の病態を明らかにできることがあるという点で、ガイドライン上推奨グレードはAとなっています。しかし、関節鏡や病理検査は手術が選択されたときに行われるものであり、保存療法を選択している期間には、使用されない検査になります。
保存療法、理学療法などリハビリにおいては、肩関節周囲炎自体が、構造上の損傷がない軟部組織の病変が主体であるため、MRI造影が最も有用であるとされており、靭帯の肥厚・関節包の容量縮小・腱板疎部の瘢痕化などを検出でき、超音波では烏口肩峰靭帯の肥厚が観察されます。一方で、単純X線は鑑別診断上重要な画像検査ではありますが、X線画像上から肩関節周囲炎の特徴を捉えることは難しいとされています。
肩関節周囲炎の症状による動作の変化
肩関節周囲炎の症例では、肩関節の挙上制限により、肩甲骨が挙上するような肩をすくめる代償運動が出現しやすくなります。これは、いわゆるシュラッグ(shrug)徴候として報告され、僧帽筋上部の筋活動が僧帽筋下部より高くなる傾向を示した、筋電図研究とも一致します。
また、歩行時などに、肩関節伸展運動に伴う肩甲骨の内転運動が誘発されず、肩甲骨の前傾が顕著に出現しやすくなります。これは前鋸筋の筋活動低下に伴う胸筋群(特に小胸筋)の過活動によるものと考えられます。小胸筋の緊張が高まると、肩甲骨の上方回旋に制限が生じ肩関節の挙上運動にも制限をきたしやすくなります。
よろずや接骨院宮前平院での肩関節周囲炎への対応
よろずや接骨院宮前平院の肩関節周囲炎の治療の際にはプロトコルが存在します。
それをもとに、個人に合わせた内容を加えつつ治療計画を作成します。
例えば、痛みが出現してから1w~3wまでのいわゆる急性期では、まず痛みの出ないような姿勢をキープさせるなどの疼痛コントロールと筋スパズム(緊張)の抑制が主な目的です。
日常生活指導やポジショニング指導等を徹底して行います。
急性期が過ぎた後は、可動域を獲得しつつ運動療法を行い、軽作業 ⇒ 重労働と作業内容のレベルもあげていけるように治療を進めていきます。
よろずや接骨院宮前平院の施術内容例
徒手療法としては、関節モビライゼーションやCyriaxアプローチ・マリガンコンセプトにおけるMobilization with movement(MWM)などが、可動域改善や疼痛の改善・機能障害の改善に有効である可能性が高いと示す報告があります。よろずや接骨院宮前平院でも、介入の時期や必要性の有無を判断し、治療法を選びますが、関節モビライゼーションやMWM、MTAなどの徒手療法を行います。
物理療法に関しては単独で行うより、ストレッチなどとの併用が効果的とされています。また、例えば温熱療法を行うのであれば、ホットパックのような表層に対する温熱より、短波ジアテルミーのような深部に対する温熱の方が改善効果が高いようです。しかし、超音波療法も深部に対する温熱療法を目的として使用されますが、優位な効果は得られていないようです。
症状が強く出ている場合の対処法として
痛みが耐え切れないほどの激痛だったり、石灰沈着がある場合などは、1度よろずや接骨院宮前平院が提携している整形外科や大学病院を紹介・受診していただき、ステロイド注射を打つことも選択肢の一つとして提案します。注射によって症状が劇的に改善する方もいますが、なかなか変化を感じることができない方も少なくありません。状態を検査やカウンセリングで詳細に把握したうえで、治療法の提案をさせていただきます。
注射療法は、機能改善に関しては理学療法と差がないとする報告がほとんどです。
しかし、ステロイド注射と理学療法を併用したとしても、その効果の増強は認められていません。また、ヒアルロン酸ナトリウム注射に関しては、理学療法の方が有効であると報告されています。研究の中には、注射で組織間のリリースを行い、滑走性を獲得した後に、リハビリでしっかり動かすことで効果が得られやすくなると報告しているものもあります。
注射を打つ部位は、肩甲上腕関節内または肩峰下に行われるのが一般的ではありますが、どっちの方が効果的か、などについては明らかになっていません。特に希望がなければ、担当の先生が判断してくれます。
肩関節周囲炎の治療を受ける上で気を付けるべきこと
接骨院に施術を受けに行く場合、事前に知っておくべきことがあります。まず、自分がどんな症状で困って来院したのかを明確にすることが大切です。そのため、よろずや接骨院宮前平院でも、治療の前には必ず症状や健康状態を含め、詳細にカウンセリングを行います。また、過去の病歴やアレルギー・現在治療中の病気の有無なども事前に伝えることが望ましいです。これらの情報は、生活背景を考慮したうえで治療目標を設定し、それに向けた適切な治療法を選ぶためにも、必要不可欠なものです。そのため、細かい症状や治療に関する疑問点があった場合、遠慮なく担当のスタッフに相談しましょう。
また、治療中は自己判断や内服薬の自己処方は避けた方がいいです。例えば、痛みがかなり楽になったからと言って、自己判断で通院をやめたり、セルフケアを中止することは望ましくありません。
肩関節周囲炎の手術
肩関節周囲炎を発症した方の中には、手術をしなければならないと医師から診断される方もいらっしゃいます。
鏡視下関節包切離や麻酔下受動術(マニュピレーション)、ハイドロプラスティ(関節内注射による両関節包拡大術)などは肩甲上腕関節の関節包・靭帯を切離あるいは断裂させるものになります。それぞれにおいて施行後の理学療法との併用で疼痛や可動域の優位な改善が報告されています。
しかし、当然ながら手術療法には多かれ少なかれ、それぞれにメリット・デメリットが存在します。手術が必要と判断をされた場合や、ご自身で手術を希望される場合は、主治医や専門家によく相談するようにしてください。
参考文献
・肩関節周囲炎 理学療法診療ガイドライン:理学療法学 第43巻第1号 67~72頁(2016年).村木孝行
URL:https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/43/1/43_43-1kikaku_Muraki_Takayuki/_pdf
最後に
よろずや接骨院宮前平院では、現在の症状がさらに重くならないように、また、正常な治癒過程を踏んでいけるように、生活指導・セルフケア・通院頻度などに関しても必要なことを伝えています。よろずや接骨院宮前平院では、1人1人の生活スタイルに可能な限り合わせて治療計画を提案します。
私たちよろずや接骨院 宮前平院では、当院にご来院された患者様が悩まれていることを、より早く確実に改善するための方法を提案させていただきます。
肩関節周囲炎はもちろんですが、腰痛、膝痛、坐骨神経痛、急なケガ、変形性膝関節症などの様々な症状に対して私たちは対応しています。
どんな些細な症状やお悩みでも私たちは全力で向き合います。
私たちはあなたを笑顔にするために全力です。